水槽そうじの基本

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水槽そうじの基本

魚などの生体や水草を健康的に美しく飼育するために必要な水槽そうじ。

きれいに管理された水槽はとても美しく、インテリアとしての価値も高まります。

ここでは当店で行っている水槽そうじのノウハウを簡単にお教えします。


おそうじと言っても、水槽面のコケを取るだけがおそうじではありません。

水槽内はもちろん、定期的にろ過器や水槽周りのおそうじも必要です。

今回ご紹介する「水槽おそうじの基本」として下記の5つの基本的知識とそうじ方法を簡単にご紹介いたします。

  • コケそうじ
  • 砂利そうじ
  • 水替え
  • ろ過槽のそうじ
  • 水槽まわりのそうじ


  • コケそうじ

    コケそうじと言っても、ガラス面や石・流木などに付くコケなど様々です。

    それぞれコケの掃除方法やコケ取りグッズが違ってきますので、紹介したいと思います。

    ※本来、コケ自体は魚などに害はありません。但し、コケが増えやすい状況として、ろ過され分解された 最終段階の硝酸塩という物質が多くなってくるとコケが生えるスピードが早くなります。

    コケそうじだけでなく、水替えも同時に行う事でコケの胞子自体を減らしたり、硝酸塩を減らす事もできます。

    【ガラス面】

    一番最初にコケが出てきたと気付くのはガラス面ではないでしょうか。特に正面(鑑賞面)のコケは、そのまま放っておくと中が見えなくなってしまうほど。

    見落としがちですが水槽の角のコケも必ず取りましょう。そのまま放っておくとシリコンにこびりつき取れなくなってしまいます。

    専用のヘラやメラミンスポンジを使うと簡単にとることが出来ます。

    各アクアリウムメーカーより様々なクリーナーが出ていますので、そちらもご紹介します。

    【石や飾り物】

    水槽内のレイアウトを崩さないように石や飾り物を掃除する場合は、その場所でブラッシングするしかありません。

    その場合、こびり付いてしまったコケは取る事ができません。しっかり汚れやコケを落とす場合は、水槽から取り出し、水道で洗いながら落としてください。

    但し、飾り物など色付けしてあるものは、塗装が剥がれてしまう事があるので注意してください。

    【流木】

    流木の場合、ウィローモスなど水草を活着させてレイアウトされている方も多いのではないでしょうか。

    その場合、ブラシなどで掃除してしまうと、水草が取れてしまいます。水草を活着させているようでしたら、ヤマトヌマエビや石巻貝やオトシンクルスのようなコケを食べる生体に掃除をさせた方が良いです。

    何も活着させていない流木の場合は、石などと同じ掃除方法になります。取り出した際に、コケ防止剤などを吹きかけておくと、それ以降コケも生えづらくなってきます。


    砂利そうじ

    汚れているのが解りにくく、忘れてしまいがちな砂利(底砂)のそうじ。

    表面はエビや貝、底の残り餌などを掃除する魚達によって綺麗に保たれている事がありますが、中の汚れはわかりません。

    糞や残り餌などは徐々に砂利の中に入っていってしまいます。そして、その汚れがろ過器に吸われずに少しずつ水に溶け出し、水自体を汚してしまうのです。

    底面フィルターなどをお使いの方は、汚れで砂利がつまってしまうとろ過自体の能力が下がってしまうので、砂利(底砂)の掃除は定期的に行いましょう。

    砂利そうじに役立つ便利グッズを紹介します。


    水替え

    水槽のサイズや魚の量、ろ過器の大きさなど、水の汚れ方によって頻度が大きく変わりますが、約1週間に一度、3分の1程度の水替え(新しい水との入替え)がお勧めです。

    小さな水槽で魚の匹数が多ければ、水が汚れやすくなり水替えの頻度は多くなります。逆に水槽が大きめで魚の匹数が少なければ、頻度は少なくなります。

    ろ過器を付けていれば水の取り替えはいらないのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、ろ過というのは、汚れを消している訳ではありません。

    魚に有害な汚れをなるべく害が無いようにバクテリアの力を利用して分解したり、吸着して減らしているだけなのです。

    例えればろ過機は空気清浄器の様なものです。いくら空気をきれいにしても元通りまできれいにはできません。

    定期的に空気の入れ替えをするのと水替えは同じです。


    水替えの仕方

    1.水替え前に照明以外の全ての電源をOFFまたはコンセントを抜きます。
    ※モーター式のろ過器のコンセントを抜き忘れると空回りしてしまい故障してしまう場合があります。
    ※ヒーターのコンセントを抜き忘れると空焚きしてしまい故障または商品が溶けてしまう事がありますので、必ず水替えの時はコンセントを抜いてヒーター本体が冷めてから水替えを行ってください。

    2.水槽の前にバケツを置き、専用器具などを使用して砂利を掃除しながら水を抜きます。(専用器具がなく、水草などレイアウトがない場合は生体にストレスが少ないように砂利をそっと撹拌して汚れを水に溶かし水を抜きましょう)
    ※水を抜く前にガラス面などのコケそうじをしておくと水抜き時にゴミを取ることが出来ます。

    3.抜いた水は捨てて、水槽の温度と同じ位の水道水を用意し、カルキ抜きを使用して塩素を中和してから 水槽へゆっくり入れていきます。
    ※水を入れる際は、勢い良く入れてしまうと、生体に余計なストレスを与えてしまったり、植えていた水草が抜けてしまったりするので、ゆっくり少しずつ入れてください。
    ※水温があまりに違う水を入れてしまうと、魚にショックを与え、白点病などの病気になってしまう事がありますので、必ず水温を合わせてから入れてください。

    4.水替えが終わったら、一つずつ機材の作動チェックをしながら電源を入れてください。
    ※ろ過器によっては、水替えの時にろ過器本体から水がなくなり、電源を入れただけでは再始動しない物もあります。その場合、ろ過器内に水を入れ(呼び水)、それから電源を入れてください。

    5.最後に、水槽回りを片付け、水替え終了となります。
    ※この水替えの作業時間(ろ過器などの電源を止めている時間)が長すぎると魚が酸欠状態になってしまい弱ってしまいます。
     魚の量(酸素消費量)にもよりますが30分以内が目安です。水替えに時間が掛かる場合や同時にろ過槽の掃除等をする場合は水槽にエアレーションをする事で酸欠を防ぐ事ができます。


    ろ過槽そうじ

    ろ過槽の掃除は定期的に必要になります。ろ過槽内が詰まるとろ過能力が落ち、コケの発生が早くなったりします。

    ろ過槽に水を送り込むパイプやホースの中にコケが付く事で、中を通る水の量を減らしてしまい、結果的にろ過能力が落ち、魚を弱らせてしまう事もあるのです。

    ろ過槽内のろ過材はもちろん定期的に交換しないといけないですが、ろ過槽のそうじも定期的に行ってください。

    掃除頻度の目安

    (ろ過器のサイズや魚の種類、匹数などによって異なるので、あくまでも目安)
  • 水槽内に入れるタイプのろ過器は汚れが早いため、1ヶ月に1度が目安
  • 水槽に引っ掛けて使用する外掛けフィルターなどは1~2ヶ月に1度が目安
  • 水槽の上に乗せる上部式ろ過の場合は、ポンプ部分は3ヶ月に1度、本体は半年に1度が目安
  • 水槽の下や脇に設置しホースで繋ぐ外部式フィルターの場合は4~5ヶ月に1度が目安

  • 水中に入れたろ過器の場合は、フィルター交換時に掃除もしてしまうと良いでしょう。

    外掛けフィルターの場合は、ろ過材の交換が約2~3週間に1度なので、ろ過材の交換3回に1度程度、本体も取外し丸洗いするのが良いです。

    上部式ろ過と外部式ろ過に関しては、ろ過材にバクテリアを繁殖させてろ過をする方式です

    白いウールマットは洗わず汚れたら交換ですが、粗めのマットやリングろ過材などは水道水で洗ってしまうと繁殖したバクテリアが塩素で死んでしまいろ過能力がなくなってしまうため、詰まったゴミを洗い流す際は必ず捨てる水槽の水か塩素を中和した水で行ってください。

    水替えと同時にろ過槽のそうじをされる場合は、捨てる水をバケツ1杯取っておくとろ過材を洗う事ができます。

    外部式フィルターのホースの洗浄は専用のクリーナーなどを使用すると便利です。


    水槽まわりのそうじ

    一番後まわしになりやすく、忘れがちな水槽まわりの掃除。特に電気のコンセント関係はショートの可能性も出てしまうので、定期的にしっかり掃除を行ってください。半年に1度、または年末の大掃除の時に一緒に、など決めて掃除をするのも良いのではないでしょうか。

    1.水槽関係で使用する電気製品は色々あります。ろ過器・照明・ヒーターなど
    延長コードや6個口タップなどを使用してまとめている方も多いはず。特にスイッチが付いたタップを使用していると、電源のON/OFFはスイッチでできるためコンセントを抜く事が少なくなります。
    毎回抜き差しをしていればホコリなどもチェック出来るのですが、挿しっぱなしですと抜け掛けていたり、タップとコンセントの間にホコリが溜まっている事に気付かなかったりするので、定期的に全てのコンセントを抜いてゴミやホコリなどをしっかり拭き取って挿し直してください。
    水が入っている水槽まわりは湿気も多く、水をこぼしたりする可能性もあるので要チェックです。
    ※コンセントタップなどは床や水槽脇には置かず、水がこぼれたとしても掛からないキャビネットの内側などに固定しておくと良いでしょう。6個口タップなどはビスなどで固定できるタイプが多く販売されています。

    2.照明器具の掃除も定期的に行ってください。
    水槽関係の用品で、必ずと言っていい程、水槽の真上で使用する電化製品です。水槽の水は毎日毎日蒸発をしています。目には見えないですが水は上に蒸発しているのです。
    その蒸発していく上部に照明を設置しているため、水(湿度)に弱い電化製品(照明器具)の寿命は短いのです。特にエアレーションなどをしていると、照明器具に水が飛び、更に寿命が短くなったり、金具部分などがサビたりします。
    酷い場合にはショートしてしまう事もあります。湿気が多くなってしまう照明器具はホコリなども付きやすくなってしまいますので、定期的に全体を拭いたり、球を外して掃除したりしてください。


    おわりに

    水槽の掃除はアクアリウムでとても重要な作業です。

    ここを怠ってしまうとどんな良い器材を使っていても意味がなくなってします。

    ただし、長時間かかったり、頻繁に掃除をしたりと大きな手間がかかるわけではありません。

    ぜひこの記事を参考にコツを掴んでうまくアクアリウムを管理して頂ければと思います。


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